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IN MY BLOOD RECORDINGS / The 1st announcement from IN MY BLOOD RECORDINGS! 「行けー!」 KO SLANG /「こ、KOちゃん、こいつら誰?」 横山健

Supporting me 2nd full album [Save Our Souls] JKT画像

Supporting me 2nd full album [Save Our Souls] 2014.05.14 release / Label: IN MY BLOOD RECORDINGS / Code: PZCI-1 / Price: 2,190yen (without tax)

track

track// 1.Lack of Love / 2.Brains size is 'S' / 3.Empty bed / 4.snake in the grass / 5.ROAD TO ROAD / 6.get used to the life / 7.I WANNA TAKE ALL / 8.Equality / 9.Good-bye my inferior complex. / 10.dear to you / 11.song for you / 12.the beginning of the end

  • Tower Records
  • HMV
  • amazon
  • disk union

supporting-me Save Our Souls Tour

  • 06.06(Fri)@札幌 KLUB COUNTER ACTION
  • 06.07(Sat)@函館 音楽
  • 06.27(Fri)@初台 WALL
  • 06.28(Sat)@名古屋 CLUB ZION
  • 07.06(Sun)@大阪 心斎橋新神楽
  • 09.06(Sat)@釧路 LAB MARK
  • 09.07(Sun)@帯広 MEGA STONE
  • 09.13(Sat)@別海 グランドパブ花
  • 09.14(Sun)@北見 夕焼けまつり
  • 09.20(Sat)@札幌 KLUB COUNTER ACTION
  • 10.03(Fri)@大阪 心斎橋BRONZE
  • 10.04(Sat)@滋賀 浜大津B-FLAT
  • 10.05(Sun)@京都西院 GATTACA
  • 10.18(Sat)@横須賀 かぼちゃ屋
  • 11.01(Sat)@旭川 CASINO DRIVE
  • 11.02(Sun)@稚内 HEART BEAT CAFE
  • 11.08(Sat)@小樽 CRU-Z
  • 11.09(Sun)@苫小牧 ELLCUBE

11.11(Tue)@札幌 KLUB COUNTER ACTION ファイナル

※TOURの追加は随時更新予定詳細はこちら »

intervew

  • Interview Vol01
  • Interview Vol02
  • Interview Vol03

-- 7曲目“I WANNA TAKE ALL ”はユーモラスな8ビートのダンスナンバーから切ない感じのメロディックへ激変し、さらにそこから冒頭部との合体を果たすと言う非常に工夫された面白い感じの楽曲。どことなくピーズを思わせるやさぐれ感もありますが、ピーズ辺りも聴いたりしました?

俊太「まあ、曲はいいんすけど、自分の歌がめちゃめちゃアマイ、アマイんです!」

聡太「はははは、メンバー全員歌はアマイよね(笑)」

-- マジですか? この曲多分、年配に受けめちゃめちゃいいっすよ。 (↗)

俊太「まあ、曲はいいんすけど、自分の歌がめちゃめちゃアマイ、アマイんです!」

聡太「はははは、メンバー全員歌はアマイよね(笑)」

-- そして8曲目“Equality”。初期テイストのハードコアサウンドからメロディックへ移行するのは分かるとして、そこに何故かホーン隊が入っているという。しかも、ホーンが入ってもスカ等を取り入れたりはせず、何故かマーチを取り入れており、なんかブラスバンドみたいなホーンになってて……あんまりこういう使い方するバンドいないかなあと思うんですが(笑)。

聡太「俺は正直そうでもないけど(笑)、スネイルランプは聴いてました。で、とにかくフリーキックとココナッツパインというこの2つのバンドは凄いカッコいい活動してるなって思うんですよ。スカパンクを北海道から広めるぜ!ってしっかり背負ってやってるバンドで、そういうのって凄い刺激になるんですよね。」

俊太「だから、ホーンを入れることを想定して作った曲じゃないんですけど、でも上手くハマりましたね」

-- そもそも何故ホーンを入れたかったんですか?

聡太「大好きなバンドだったので、どうしても作品に参加して欲しくて。例えそれで曲がダサくなってもいいから、その人たちに吹いて貰いたかったんです」

-- はははは。結果的に面白い効果が出てよかったですね。ちなみに、ここではやりませんでしたが、スカは好き?

俊太「Oiスカルメイツとか大好きですよ。ルードボーンズとか」

-- ですね。では続けて9曲目“Good-by my inferior complex”。タメの利いた8ビートでロックンロールなパンクにして痛快なメロディック。これはひょっとして俊太さんのアイデアから端を発している?

俊太「そうですね。結構軽快な、アップテンポな、タテノリな曲が欲しくて作った感じの曲で。そんで俺らの曲では、あんまりない感じの曲に仕上がったんですよね」

聡太「曲はタテノリでとっつきやすくて、めっちゃポップなんだけど、歌詞は……実はリストカットする迷惑女みたいな歌なんで(笑)。『お前、手首切るくらいなら、そいつと縁を切れよ!』っていう」

大輔「手首切ったってなんも解決しないじゃんバカじゃねーの!っていう」

聡太「そんな曲なんで、歌詞見たら『はあ?』って思われるかも(笑)」

-- はははは。意外性ですね。あと、この9曲目から10曲目“dear to you”行く流れも含めて面白い。この10曲目って、もの凄く歌もので。いわばバラード的役割を果たしている……いや、バラードとしたらめちゃめちゃ速いっすが(笑)。(↗)

聡太「この曲は結構、メロディーを聴かせたいなあってレコーディングの時から話ししながら録ってた曲で。メロディーありきなところは確かに大きいです。曲構成なんかも、実はかなりシンプル」

-- うんうん。そして、後半にきてこの曲から歌ものの連発連打というか、メロディーやハーモニーをフルに生かした楽曲が続きますよね、最後の12曲目まで。

聡太「どんどんノれなくして、曲にがーっと入っていかせる!みたいな。そんでそのまま終わらせる!みたいな(笑)。結構悩んだんですけどね」

-- でもそうしたかった。例えば11曲目“song for you”は、シングルで切りたいナンバーというか、非常にメロディーや歌が頭に残る曲ですよね。あとこの曲は歌でかなり高音域な部分がありますが、そこが声が出るギリギリというか、ちょっと出切ってない部分があって、それが逆に生っぽいというかリアルでシビレました。本来出ない声を意地で出そうという心意気、私は大好きです。

聡太「それも悩んだんですよ。今って、機械で声も直せるじゃないですか。中音域の声で歌って、それを高音域に変えることもできる。で、実はそれもやってみたんですよ。いろいろやった挙句……ナシ!って。最初の、直さないヤツで行こう!って。それは、匂いを残しておきたかったっていうか」

-- 素晴らしい判断です。そうした方が絶対ノリも出るし、フックになるんですよね。

聡太「生っぽさ、みたいなのはやっぱりどうしても大事にしたかったんですよね」

-- うん、素敵です。では最後12曲目“the beginning of the end”、これが本作中一番遅めのミッドの8ビートナンバー。しかも非常にドラマティックで、感動的なラストナンバーとなっています。 (↗)

聡太「この曲は、凄く楽しいことがあっても、だんだん忘れていっちゃう。俺、それ凄い寂しくて。楽しかったその日の1分1秒も忘れたくないと思ってたのに、って。じゃあそれを忘れないように、せめてこの曲歌ってるときは、その時のことが細かに思い出せるように、この歌を使おう!って」

-- なんという。自分の、記憶取り戻し楽曲でもあった……でも実際、これだけは忘れたくない!と思ったことでも、平気で忘れますからね人間って。こういうのあったら凄くいいですね、いいなミュージシャン。

一同「ははははは」

-- ひょっとしてお三方とも、結構おセンチだったりロマンティストだったりします?

俊太「結構暗いですね、3人とも根暗です(笑)」

-- はははは。まあとにかく、何が言いたいかと言うと、全体を通じて大変面白い作品であると。様々なパンクが様々なアイデアで奔放に居並び、かつそこには温もりのあるリアルな気持ちがドカンと詰まっている。

聡太「俺ら、メロコアバンドで全然構わないし、そう思って貰っていいんですけど、俺らが聴いてるバンドは本当いろいろあって」

-- ええ。70年代末から現代に至る、あらゆる時代のパンクのエッセンスが、サポーティング・ミーのサウンドから感じられる。それも、ただそのまま出すのではなくて、ちゃんと自分達のフィルターを通して、自分達なりに消化して発しているのが分かる。それが貴方達の独自性に繋がっていると思います。

俊太「ありがとうございます。そう言ってもらえると、凄く嬉しいです!」

Interview by 中込智子

聡太「曲作りで3人で一番ケンカするのは、曲の展開とかツナギとかなんです。『このツナギは普通なんじゃない?』とかって(笑)。もちろん、普通な感じな時の方がその曲に合う時もあるんだけど、でも基本的にはメッチャ変なことしてつなぎたいっていう」

-- どうしてもちょっと捻くれた感じにしたいという傾向がある(笑)。まあ、それでこそパンクですよね。ちなみに、歌詞は全部英語ですが、歌詞では主にどんなことを歌ってるんですか?

聡太「大体俺の歌なんすけど……人に何かを伝えたい、とか思わなくて俺。自分ダメだなあとか、そういうこと歌ってる方が気持ちが入るんですよね」

-- はははは。意外にやさぐれた感じですね。では、ここからニューアルバムの内容について詳しく行きましょう。まず1曲目、“Lack of Love”。高速タテノリそして29秒で終わるという、まさにスタートに相応しい爆走ナンバーからの2曲目“Brain size is ‘S’”、8ビートのさながらオリジナルパンクでしかもコーラスがメチャクチャデカい!この並びは対比も含めて非常に強烈でした。古今東西のパンクロックをがっつり継承してるんだぜという意思表示が感じられるし。

俊太「この並びがいいなあっていうのは、実は最初からありました。1曲目に関しては、1曲目というイメージがもともとあった曲だったんで、すんなりハマったし。あと、1曲目は変なコード進行の曲作ろう、みたいな感じもありました。で、2曲目と並べてみたら、よかった、みたいな」

-- うん、バッチリですもんね。ちなみにこの2曲目のデカ過ぎるコーラスは誰の発案なんですか?

聡太「俺です(笑)。俺以外全員『ちょっとコーラスでかくない?』って言ってたんですけど、つうか2曲目に限らず実は全曲コーラスでかいんすけど、何か俺は、自分のメインヴォーカルばっかり聴こえるより、2人のコーラスががっつり聴こえた方が面白いっていうか、メインのメロディーが2本聴こえるぐらいの感じが面白いと思ったんですよ。でもまあ結局、ちょっと下げられちゃったんですけど(笑)」

-- はははは。充分デカいのに、最初はもっとデカかったんだ。でもね、私これ、非常にいいアイデアだと思ったんですよ。ここまでコーラスがデカい作品は私、初めて聴きましたし、びっくりしましたし、かなり目からウロコだったんです。

聡太「メイン(ヴォーカル)に、さらに1本入っていくみたいな感じが、俺、凄い好きで。(メロディーが)2本聴こえて来た方が俺はカッコいいと思ったんですよね」(↗)

-- 何にでも決め事というのがあるじゃないですか。特に先人の積み重ねの上にある物は崩すのが難しい。でも、それを軽々と破壊するこの感じ、私はパンクスとしてとても素敵だと思うんですよね。しかも、その崩した形が個性としてちゃんとバンドの魅力に繋がっている。素晴らしいことですし、誇れること。この感じでずっと発想し、活動し続けて欲しいなあと心から思いました。

一同「はい!」

-- 続けます。3曲目“Empty bed”。これはR&RとNYパンクのフレーバーが入ったメロディック、という感覚がありました。しかもちょこっとハイスタの影響が垣間見れて嬉しいという、ほんと、いろんな要素が入ってますよね、この曲。

聡太「3曲目はね、3コードでいい曲が作りたくて。少ないコードでどういうメロディーが付けられるか、っていうのを考えて考えて作った曲でもありますね」

大輔「あと正直、グリーンデイとかからの影響もありますよ。コーラスワークとかがいいなって。あとボウディーズもか」

-- 全っ然違くないですか?(笑)。

俊太「俺ら、『この工夫が欲しい!』とか思って、(他のバンドから)影響を受けて作り始めたりするんだけど、作ってるうちにどんどん全然違うものになっていっちゃうんですよ。ただ、インスピレーションは確かに貰ってるんですよね」

-- 昔ね、バズコックスにインタビューした時、ピート・シェリーとスティーヴ・ディグルが口を揃えて「俺達はセックス・ピストルズに衝撃を受けて、もの凄く影響されて始まったんだ」と言うんです。でもサウンドは全然違うじゃないですかと言ったら、「当たり前だろ? 彼等は、『誰にでもできる、自分自身でやれ』と言ったんだ。俺らは俺らのサウンドをやったのさ」と。何かその話が今いきなり頭の中にボンっと復活しました。

一同「おおおおーーー!」

大輔「いやー、全く同じだね!(笑)」

俊太「バズコックスと一緒ということで!」

-- はははは。では4曲目“sneke in the grass”、これは間違いをそのまま残したかのようなユーモラスな入りから高速化。

聡太「この曲はギターフレーズが先にあって、曲ができて、アルバム入れるよってなった時に、冒頭に試し弾きみたいなの入れたいねって、そこからバンッとこの曲が始まる感じにしたいなって思って、こうなりました」

-- なるほど。私ね、この曲もかなり好きなんですけど、どこか米のディッキーズや英のアディクツを彷彿させる、変化球満載の元祖ポップパンク感を、さらにメロディックとして鳴らすかのような工夫があると思いました。

俊太「この曲はね、あえて言ったらトイドールズなんです。あと昔のノーヒッターのグチャグチャな感じ。そこからヒントを得ました」

-- おおー。さらに5曲目“ROAD TO ROAD”。これはオリジナルパンク・ミーツ・メロディックなナンバーであり、同時に、展開部に入る一瞬の泣きが、本当に一瞬なんだけど凄くグッとくるんですよねえ。

聡太「この曲はね、本っ当に、俺らのやりたいこと全部詰まった曲なんですよね。難しく考えたり、捻りとかあんまり考えないで、こういうことやりたいなっていうのがスコーンとできた曲。だから凄く気に入ってるんです」(↗)

-- 本来、考えて考えて作る派なのだが、これに関しては考えずともやりたい曲ができてしまった。普段考えてひたすら考えてきたのが実になったんだと思います。あと、この曲は凄く歌詞が気になるんですが、どんなことを歌ってるんですか?

聡太「丁度歌詞を書いてた時、周りの人が、環境変わってバンドやめたり、ライヴとか来なくなったりっていうのが続いたんですよ。それで、この歌詞を書く何年か前くらいは、そういったことに対しては『みんな貧乏でもバンド続けてたのに、バンド辞めるとか何言ってんだよ!』みたいなことを思ってたんだけど……今はね、新しい人生を始めるんだなって。今までのバンド人生も全部背負って社会に出て行くその覚悟って何か凄いなって、そう思うようになったんですよね。何か大切なもののために、いつまでもバンドやってるより、全部バッと捨てて、新しい何かを始めるお前も凄いなって。お前の選択は正しいよ、って。そういうことを歌ってます」

-- なるほどな。大人になって行く中での切なくもあり優しくもある、情感が感じられるいい内容ですね。日本語でも行けそうですが、日本語の歌詞とかはやらない方向性ですか?

聡太「日本語で……詞書けない、っていうか歌えない(笑)。でも、これから先もしかして日本語で歌いたいなっていう曲ができたら、やるかもしれません」

-- うん、それくらいのスタンスがいいかもしれないですね(笑)。では話を戻して6曲目“get used to the life”。これは本作中一番オーソドックスにメロコアかな?ただ、わずか1分20秒の中に明らかに2曲分の要素が入ってるんですが(笑)。

俊太「これは、思いっきりメロコアの曲っていうイメージで作り始めた曲で、スタジオで何も考えずにノリでやってる流れで、自然にこうなっちゃったんですよ。いきなり切り替えして違うリズムになっちゃう部分も自然にできたし、やってて面白いなって。あと僕、転調とか、曲の感じが変わったりするのが結構好きで、それでこうなっちゃうっていうのもあるんですが」

-- 転調はもちろんリズムから何から変えすぎですが(笑)、確かに面白い。

聡太「俺的にはなかなかメロディーとか浮かんでこなくて苦労した曲なんですけどね、でも2人はずっとノリノリで(笑)。で、今回この曲も入れようって久しぶりにやったら、結構上手いことできた!」

-- はははは。ちょっと置いてる間に熟成されてたという(笑)。

聡太「こんなメロディーがいいんじゃない?なんて3人で話しながらやってたら、結構お気に入りの曲になりましたね(笑)」

Interview by 中込智子
Vol.03 へ続く

――まずは基本事項から。バンド結成までの成り立ちを教えていただけますか?

聡太(Vo/Ba)「はい。ええと、11年前に札幌の専門学校に入学して、そこで俊太と同じクラスになって」

俊太(Dr/Vo)「その時は、お互い違うバンドをこれからやり始める、ぐらいの感じだったんですけど、しばらくして聡太がやってたバンドが解散して、聡太がすごく落ち込んでて、それで俺、『一緒にやろうか?』って」

聡太「そんでギターの大輔は1個下の高校の後輩で、札幌出てくるって言ってたので、『じゃあ出てきたら一緒にバンドやろうぜ』みたいな話はずっとしてたんですよ」

-- ちなみに、どちらの出身で?

聡太「俺と大輔が深川っていう旭川の手前で、俊太は函館です」

-- それは……熊本と北九州の人間が福岡でバンドを組むような。

一同「???」

-- いや、遠いという距離間を表したかったんですが、わかりずらかったですね(笑)。で、そこからどのように今の形になって行くんですか? (↗)

聡太「実はお互い、聴いてる音楽が全然違ったんですよ。俺は当時はメロコアっていうものをあんまり聴いたことがなくて。ブルーハーツとか、セックス・ピストルズとか、何かそういう見た目とか派手なのが好きだったんですよ」

-- その年にしては珍しい、70年代〜80年代の古いパンクを洋楽邦楽拘らずにかなり聴いていた?

聡太「でも最近になって聴き始めたものの方が多いです。当時は、音楽が凄いっていうよりも、そのファッションとか生き方が派手な感じが田舎者の俺にはとにかく衝撃的で。CD聴いていたというよりは映像見てスゲー!みたいな感じでしたね。音楽的にそういった初期のパンクがカッコいいなって思うようになったのは割と最近なんですよ。ラモーンズ、クラッシュ、普通にスゲーなって」

-- はははは。その辺の初期パンクを取り入れた感覚は今回リリースされたセカンドアルバムにも顕著に現れてますよね。私、今作の音を聴いた時のメモに書いてますもん、UKオリジナル・パンクとか、NYパンクからの影響?って(笑)。

聡太「そうだったんですか?(笑)」

-- で、先ほどメンバーで聴いているものが違うという話がありましたが、俊太さんはどんなものを聴いていたんですか?

俊太「僕は分かり易く、ハイ・スタンダードから行ってAIR JAMに出てたバンドとかが好きだったんです。洋楽ならグリーン・デイとか、スナッフとか。けど、当時は割と周りの反応薄くて(笑)」

-- 11年前、2003年辺りだとハイスタ動いてないから仕方ないかも(笑)。でも俊太さんは好きだった。大輔さんは?

大輔(Gu/Vo)「グリーン・デイとかNOFXとかも好きだったんですけど、グレイとかジュディマリも好きでした」

-- はははは。見事に三者三様ですね。ただ、その3人の好みの全部、例えばハイスタを始めとした90年代メロディックからの影響も本作にはしっかり現れてるし、日本のパンクの流れもあり、最初に言ったUK、USからのエッセンスも勿論ある。その全部が合わさって、かつ化学反応を起こしているのが今回のアルバム『セイヴ・アワ・ソウルズ』だと思いました。思ったんですが、アルバムの話に行く前にもうちょっと詳しくバンドの変遷を追っていきましょう。今回が2作目ということは1枚目があるわけですが、それはいつ頃に?

聡太「結成して……5年?」

俊太「6年?」

-- 結構時間かかってリリースにこぎつけた。その間はひたすら札幌でライブを?

俊太「そうですね。結構。月7~8本はやってたかも」

-- 多いです。

聡太「そんで、仕事もせずに毎日カウンターアクションに行ってました。ほんと俺、カウンターアクションに行ってるか、ライブやってるか、パチンコ屋にいるかのどれかでしたね(笑)」

-- パチプロで生活を成り立たせていた。

聡太「ピンチに救ってくれる場所でした(笑)。で、カウンターアクションに行けば誰かと話したりも出来るし、みんなにいろいろ教えて貰える場所だし、それでいて緊迫した、ドキドキできる場所だし、っていう感じで毎日いる内にKOさんとかと知り合って、『なんなんだコイツラは?』って思って貰ったと思うんですよ。なにせ仕事もしてないし(笑)。そしたら、次第にKOさんが『どうせ金ないっしょ』みたいな感じで飯食わせてくれるようになって、KOさん家で料理作ってくれるの!ほんと毎っ日食わせてくれたんですよ!」

-- いい話ですね。

聡太「KOさんて怖いイメージもきっとあると思うんだけど、俺にとってはもう!」

-- 大恩人ですね(笑)。

聡太「はい!で、ファーストはホッピングレコーズ(カウンターアクション内レーベル)ってとこから出したんですけれども、ほんとそこから出したくて、『出してくれ出してくれ』ってKOさんに俺らのデモCDR渡そうとしたりなんかしてたんですけど、KOさんは最初は『お前らのなんか出さねえよ』って感じで『こんなのいらねえよ』って断られたんですけど、でもある日KOさん家に行ったら、いらないって言ってたはずの俺らのCDRがKOさんのテーブルの1番上に置いてあって『もしかしてこれ、ちゃんと聴いててくれてるんじゃないか?』って(笑)」(↗)

俊太「で、ある日、『そろそろ出すか?』って言ってくれて、それで作ったのがファーストなんですよ」

-- KOさんがツンデレですが(笑)、嬉しい流れですね。これから先も一生忘れられないだろうなあ。で、そのファーストではどんなことができましたか?

聡太「結構、その時のベストなものが出来ました。内容的にもベスト盤みたいな感じでしたね」

俊太「感情もこもってるしね」

-- そしてここから、今作にどのように繋がっていく?

俊太「やりたいことはね、実はファーストの時と変わってないんです。だからファーストと同じくらい、現在の集大成みたいな感じになってると思う」

-- それはひょっとして、様々な、ありとあらゆるパンクを取り入れて全く新たな形に再構築する、いわばパンク・ミクスチャー的な感覚?

聡太「うーん。俺ら、曲作りに関しては決してワンマンとかじゃないんですよ。俺ら曲作りは勿論、歌詞にしてもバンド活動にしても、全部、3人が揃っていいと思うものじゃないとOKしないんです。だから曲作るのも凄く時間がかかるんだけど、でもみんながみんな、決して折れない。OKなものができるまで、みんなで悩みまくるんです。そうしてずっとやってきた感じなんですよね」

-- 3人の、それぞれ違った趣味やパーソナリティーを持った人間が、揃って、いいと思えるものを作る。揃って、いいと思えることをやる。それがこれまで一貫してサポミのやりたいことであり、またそれが結果的に、音楽的にも面白い効果を生んでいるんですね。では、次回はそのセカンドアルバムについて詳しく教えていただきます!

Interview by 中込智子
Vol.02 へ続く