●前作『THRASH CATS CRISIS』以来なので、約6年ぶりの取材になります。覚えてますか?
寿々喜 覚えてますよ!
●新宿LOFTの楽屋で取材したんですが。
寿々喜 ・・・・・・。
植野泰治&照井仁 はははは。
●ええと、取材を始めます(笑)。今作はいろんな意味で激変しましたね。ものすごく赤裸々な作品になったし、「独り言」という曲名もありますが、歌詞も一人の男の告白みたいな内容ですね。
寿々喜 そうですね、内容的には。
●今作の中身は追って聞きます。まず知らない人のためにも改めてPULLING TEETHの成り立ちから紐解きたいと思ってます。寿々喜さんが初めてやったバンドはLAWSHEDですよね?
寿々喜 うん、それが初めてですね。それを脱退して、TAKE-SHITに声をかけてもらってCOCOBATをやり、それを脱退してGRUBBYを組むという。
●トントンと行きましたね。
寿々喜 トントンでもないですけどね。
●いや、寿々喜さんの説明が。
泰治&仁 はははは。
寿々喜 そこから濃い行くんですかっ!
●濃くというか、PULLING TEETH結成までの流れをおさらいできればと。LAWSHEDの90年のライヴ映像を、自分たちのSNSでも拾ってましたね?
寿々喜 自分が観たかったから(笑)。あれはUNITEDが1stアルバムの発売ツアーにLAWSHEDが抜擢されて、前座で全国を10数カ所回ったんですよ。あの映像は札幌のライヴで、懐かしいなと。
●改めて思うことはありました?
寿々喜 う~ん、痩せてるなと。
泰治&仁 はははは。
●寿々喜さん、腰ぐらいまで髪の毛がありましたよね(笑)。
寿々喜 当時は髪を洗った後、どのトリートメントを使うか、そんな話をしてました。
泰治&仁 はははは。
●寿々喜さんがトリートメントの話を!
寿々喜 やっぱり「ティモテ」だなと。
泰治&仁 ははははは。
寿々喜 スラッシュメタルは髪の毛の長さがバンドの音楽性を物語っていましたからね。LAWSHEDはスラッシュメタルだけど、リーダーをやっていたベースがプログレ好きで、変拍子も結構入れましたね。試行錯誤してました。
●試行錯誤ですか?
寿々喜 そういう古い話はいいじゃないですか!
●いやいや、聞かせてくださいよ。
寿々喜 スラッシュメタルの中でも細分化されて、モーターヘッド寄りのスピードを求めてないもの、ただ闇雲に速さを求めたもの、重いスラッシュとか、いろいろありましたけど、その中で埋もれないようにしたくて、変拍子のリズムを取り入れようと。
●変拍子はどの辺の音楽から影響を受けて?
寿々喜 KING CRIMSONも好きで聴いてましたからね。まあ、当時は21、22歳のガキがやっていたものなので、それなりですよ。もう、20数年前のことだから・・・。
●その後にCOCOBATを結成するわけで、また音楽性も変わりましたね。
寿々喜 そうですね・・・自分だけ話をさせてもらって、申し訳ないですけど。
仁 いえいえ、大丈夫ですよ!
寿々喜 で、LAWSHEDの時に知りあったkumaという奴がいて、そいつはOUTRAGEのローディーをやってたんですよ。