●でも寿々喜さんは、元来3ピース体制のバンドはやりたくなかったんですよね?
寿々喜 えっ、3人?!みたいな気持ちはありましたね。自分の好きなバンドがKISS、LOUDNESS、METALLICA、みんな4人編成だったから、4人が理想像だったんですよ。3人でいいのかな?と思ったけど、やったことがないことに一歩を踏み出す度胸が必要だなと。じゃあ、やってみようと。
●その挑戦心はどこから来てるんですか?
寿々喜 自分が田舎から出てきた時点で挑戦ですからね。自然と身に付いたものですよ。
●常に未知の世界に飛び込んでやろう、という気持ちがある?
寿々喜 そりゃありますよ! LAWSHEDは俺がいた頃はまだ下っ端バンドだったけど、COCOBAT、GRUBBYなり、そこそこお客がいても、新しいバンドを組むと、またゼロからやるざるを得ないわけじゃないですか。PULLING TEETHもたかだかGRUBBYのギターが始めたバンドだから、誰も見向きもしないのはわかってるし。挑戦というのは・・・俺にとっては通らざるを得ない選択肢ですね。また、それをやらずして何も起こらねえと。
●人がやらないことやったり、誰よりも負荷をかけて物事に取り組まないと、掴めるものも掴めないと。
寿々喜 それで掴んだものの方が大切かなと。俺が掴んだものは・・・10何年一緒にやってきた泰治、そして、照井君と会えたのも俺がずっと頑張ってきたからこそ出会えたメンバーですからね。
仁 あざっす!
泰治 泣いていいですか?
仁 飲みに行きますか?(笑)。
●ははは。寿々喜さんはPULLING TEETHでヴォーカルに初トライしてますよね?
寿々喜 そうっすね。やってなかったこと、やりたくなかったことを、やってみようと思っちゃうんですよ、性格的に。どうせダメだろうと思うけど、そういう欲があるんでしょうね。
●小さい頃からそういう性格でした?
寿々喜 いや、それはないですよ。小さい頃はどこにいるのかわからないような、存在感が全くない子供でした。ワタクシは音楽と出会ってからです。
●音楽と出会って、挑戦心が芽生えてきた?
寿々喜 そうっすね。
●それはなぜですか?
寿々喜 なぜと言われても困るけど、音楽にはそういう力があると思いますよ。俺は音楽では食ってないけど・・・今建築現場で働いてて、周りはみんな音楽関係の人たちばかりなんですよ。すべてのきっかけは音楽ですね。音楽に力あり、以上です!
仁 締めちゃった。まだアルバムの話は全くしてないのに(笑)。
●泰治さんは初期PULLING TEETHを振り返って思うことは?
泰治 COCOBAT、GRUBBYも好きで聴いてたし、寿々喜さんと一緒にやれることがとにかく楽しみで。当時、寿々喜さんが歌うと言った時も「OKっす!」みたいな。
●やはり、ヴォーカルは試行錯誤しました?
寿々喜 試行錯誤ですよ! それまでコーラスの手伝いぐらいしかやったことがなかったから。声の作り方、出し方を探るためにツアーを増やしましたからね。
●過去に1年で150本以上のツアーをやりましたよね?
寿々喜 それも声作りのためですね。
●実際、ツアー前と後で変わりました?
寿々喜 声は結構太くなりましたね。150本、やって良かったと思いましたもん。数は裏切らないと実感しましたね。